【青木ヶ原樹海】自殺の名所で知られる富士山麓の巨大な原生林の歴史・都市伝説・行き方を解説します!

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青木ヶ原樹海は皆さんにとってどんなイメージがありますか??

※青木ヶ原樹海は「富士山原生林及び青木ヶ原樹海」という名称で国の天然記念物に指定されています。また特別保護地域および特別地区に指定されいるため、林道から外れての進入は文化財保護法違反となり禁止されている行為です。

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いきなり暗い感じの写真から失礼します。

突然ですが、皆さんは「樹海」と聞くと何を思い浮かべますか?

  • 暗くてうっそうとした雰囲気の森
  • めちゃくちゃ広い森
  • 森と何が違うのかよくわからない場所
  • 人が近寄れない怖いところ
  • なんだか海みたい!

いろ~んなイメージがあると思います。特に世界的にも有名な青木ヶ原樹海は、上の画像みたいに「自殺の名所」としても有名なので、ある種の樹海=負のイメージを持っている方も多いかと思います。(いくべぇ編集員も暗いイメージから入りました)

日本には北海道の富良野や、奈良県と三重県の境にある大台ケ原、岩手県の八幡平樹海も樹海と言われています。ただ、日本で樹海と言えばほとんどの方が青木ヶ原樹海を思い浮かべるでしょう。試しにインターネットで「樹海」と検索してみると、ほとんどの検索結果は青木ヶ原樹海にまつわる情報です。

青木ヶ原樹海がなぜこんなにも有名なのか。富士山に関連する歴史的背景や都市伝説など、様々な要因があります。

今回は「【青木ヶ原樹海】自殺の名所で知られる富士山麓の巨大な原生林の歴史・都市伝説・行き方を解説します!」というテーマで、青木ヶ原樹海について解説していきたいと思います。

1. 「樹海」と「森」は何が違うの?
2. 青木ヶ原樹海が誕生した歴史的背景と特徴
3. 青木ヶ原樹海の場所と行き方
4. 青木ヶ原樹海が自殺の名所として有名なワケ
5. まとめ

1. 「樹海」と「森」は何が違うの?

青木ヶ原樹海

さて、青木ヶ原樹海について触れていく前に、「樹海」というキーワードについて理解しておきましょう。

【樹海】

広い範囲に樹木が繁茂し、見下ろすと海のように見える所。

【森】

樹木がこんもりと生い茂ったところ。

(コトバンクより引用)

これだけでは「樹海」と「森」の違いについてよくわかりませんね。

そもそも、「森」と「林」でさえ厳格な違いがありません。農林水産業の森の定義は、「自然にできた樹木の密集地」です。また、「森」は「盛り」と同じ起源のため、上記の引用にあるように「木が多くてこんもりと盛り上がったところ」という意味があります。

対する「樹海」は、木々が海のように広く生い茂っている場所です。つまり、「森」は一帯だけこんもりとしているところで、「樹海」はこんもりしておらずただただ広大なエリアのようなイメージで良いでしょう。

また、樹海には森に比べると都市伝説や怖い話が付きまとうのも一つの特徴です…。

2. 青木ヶ原樹海が誕生した歴史的背景と特徴

富士山の側火山「長尾山」の大噴火によって樹海は出来た?!

富士山麓に広がる広大な青木ヶ原樹海(別名;富士の樹海)がどのようにして誕生したのか。それは富士山の歴史から解説しなければいけません

青木ヶ原樹海を形作る大きなきっかけとなったのは、西暦864年に起こった貞観の大噴火です。

【富士山の形成】 現在の美しい姿に形作られるまでの噴火の歴史を解説します。

貞観の大噴火は富士山の側火山である長尾山で発生しました。流れ出た膨大な溶岩流(青木ヶ原溶岩流)は、森林地帯を焼き払い、富士山の北西麓にあった広大な湖「セの海」に達し、大半を埋没させました。この時にできた、約30平方キロメートルにおよぶ溶岩地帯の上に形成された原始林が青木ヶ原樹海です。現在の本栖湖と西湖がその一部として残っていますが、セの海がとてつもなく広大だったことが分かります。

青木ヶ原樹海ならではの散策の楽しみ方

貞観の大噴火による溶岩流が冷えて固まり、地衣やコケが生じて現在の樹海の姿になるまで約1100年の時を要しました。ツガ、ヒノキなどの針葉樹にミズナラなどの広葉樹が混ざる混合林で、溶岩のわずかな土壌や苔むした倒木の上に樹々が必死で根を張る姿など、歴史が若い富士山ならではの樹海の様相を見ることが出来ます。

青木ヶ原樹海

青木ヶ原樹海の地盤は溶岩なので、下に向かって根が張れません。よって幹が太いと支え切れないのでどの気も細くて高いのが特徴です。

3. 青木ヶ原樹海の場所と行き方

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青木ヶ原樹海は、山梨県富士河口湖町・鳴沢村にまたがって広がる森で、富士山の北西に位置します。上の地図を見るとよくわかりますが、本栖湖と西湖に挟まれた位置に青木ヶ原樹海があります。

前もってお伝えしますが、青木ヶ原樹海にどこからでも侵入できるというわけではありません。ちゃんとした遊歩道が整備されているので事前にしっかり調べましょう。

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東海自然歩道(青木ヶ原自然歩道)

東海自然歩道は、昭和45年から整備が進められた、東京の高尾山から大阪の箕面公園まで全長約1,700km、みどり豊かな自然と貴重な歴史文化財を訪ねるバラエティーコースです。

山梨県内のコースは、総延長約115kmで世界に誇れる青木ヶ原樹海を安全に楽しむことができ、東海自然歩道の中で一番魅力があると言われています。上の画像の東海自然歩道への入り口は、富岳風穴を訪れたときに撮ったものです。

西湖コウモリ穴がこのモデルコースにおける青木ヶ原樹海のスタート地点です。西湖コウモリ穴案内所では、青木ヶ原樹海ネイチャーガイドツアー(有料)を実施しています。青木ヶ原樹海の自然について正確で幅広い知識を持ち、かつその知識をお客様に分かりやすく伝えてくれるエキスパートの解説を聞きながら樹海を歩くガイドツアーです。これなら樹海初心者でも安心して参加できますね!

東海自然歩道を楽しむ上での注意事項

  • 自然を楽しんでいただくために、最小限の整備しかしていません。通常の登山のように、落石、倒木等の落下物に注意して下さい。
  • 雨天の最中もしくは後は、土砂崩落の危険性があります。十分注意して、通行して下さい。
  • 構造物の破損や歩道の欠損等の復旧が間に合わない場合があります。危険と判断した場合は、無理をせず引き返す決断をして下さい。

道が整備されている遊歩道とは言え、樹海のど真ん中を歩いているという自覚を常に持たなければいけません。樹海の場所によっては、密林により昼間でさえ薄暗くなることがあります。遊歩道も最低限の整備しかされていないので進むべきルートが分かりづらくなります。

よって夜間に樹海に入ることは絶対にしないこと。危険です。でないと、次に紹介する都市伝説の餌食になってしまうかも…

4. 青木ヶ原樹海が自殺の名所として有名なワケ

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このページの最初にもお伝えしましたが、青木ヶ原樹海は「自然を楽しむ場所」というよりもはるかにマイナスなイメージが先行しているように思います。

青木ヶ原樹海は本当に自殺の名所なのか?

「コンパスが効かない」「一度入ったら二度と出られない」「昼間でも暗い」「自殺の名所」など、ネットで検索しているといろんな負の情報が飛び込んできます。

先にお伝えすると、ほとんどの情報は誤りです。

現在では、樹海の中にも遊歩道が整備され案内看板も分かり易く立っています。コンパスやGPS機能は、多少場所のずれは生じるものの「方位が分からなくなる」ほど狂うことはありません。実際に自衛隊の方が地図とコンパスのみで樹海を踏破する訓練を行っています。GPS機能においても、近年では携帯電話用のアンテナも数多く設置されており、絶対的に圏外であるということもなくなってきています。

もちろん、何の準備もなく遊歩道も無視してフラフラ奥へ入っていけば戻ってくることは難しいでしょう。しかし、このようにフラフラ奥へ入っていく人は実際に何人もみえるそうです。その理由はやはり「自殺」をするためです。

青木ヶ原での自殺が起こるようになったのは比較的最近です。松本清張の小説『波の塔』では登場人物が青木ヶ原で自殺する場面が描かれているが、この小説が1973年にNHK銀河テレビ小説にてドラマ化されたことによって「青木ヶ原=自殺」というイメージが広く定着してしまったと考えられています。

「自殺の名所」汚名返上へ!

山梨県は青木ヶ原樹海に対する「自殺の名所」というイメージを払しょくするために啓発ポスターを初めて作成しました。

青木ケ原樹海「自殺の名所」の汚名返上へ 山梨県がポスター初作成

青木ヶ原樹海には多くの美しい自然がほぼそのままで残っています。溶岩による整備の難しさが大きく関係しているものの、遊歩道以外はほとんど人の手が付けられていないため自然散策には持ってこいの場所と言えるでしょう。この機会に、青木ヶ原樹海の良い面がもっと広がって多くの観光客が訪れるのを祈っています。

5. まとめ

「【青木ヶ原樹海】自殺の名所で知られる富士山麓の巨大な原生林の歴史・都市伝説・行き方を解説します!」はいかがでしたでしょうか。

青木ヶ原樹海では散策のマナーをしっかり守ってせすれば、自然の宝庫ともいえる場所です。富士山噴火の絶大な力を物語る数々の溶岩洞窟。西湖周辺には富士山の歴史とともに変遷を遂げたさまざまな自然の姿。

不思議と感動がいっぱいの神秘の世界でゆったりと森林浴を楽しみながら散策しましょう。

 

 

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