富士登山中にこれだけは守ってほしい注意事項とマナーをご紹介します。

富士登山 注意事項 マナー

体調・安全を第一に。無理のない登山を。

富士登山 注意事項&マナー

富士山頂からのご来光や雲海を見るまえに、富士山が「日本一、標高の高い山」だということを忘れてはいけません。当たり前ですが、自分の足で山頂まで登り、自分の足で麓まで下山しなければいけません。

普段から運動をしてない人が、いきなり富士山を目指すのはケガや高山病のリスクを大いに伴います。ましてや、ハイキング感覚なんて論外です。

 

このページでは、特に登山初心者の方に向けて、「富士山は決してやさしい山ではないということ」と、環境へのマナー等も併せてお伝えしていきます。

登山当日までの準備 編

①日程が決まり次第、「山小屋の予約」を。

富士山の山頂まで行くには主に4つのルート(吉田ルート・御殿場ルート富士宮ルート・須走ルート)を使います。コース別に数多くの山小屋が点在しており、山小屋は宿泊施設としての役割だけでなく休憩所・売店・トイレとして登山者になくてはならない場所になっています。

ほとんどの山小屋が予約制で、週末やお盆は早くから予約が埋まってしまいます。山頂でご来光を見るために、8合目あたりの山小屋は特に予約が集中します。登山日と登山コースが決まり次第、早めの予約をオススメします。

山小屋の宿泊料金は、1泊2日の部屋が7500円前後(素泊まり6000前後)です。山小屋の場所によっては、個室やスマホ等の充電器・無料Wi-Fi・更衣室・朝食(有料)の有無があるので、そちらも予約時に要チェック。

ご来光に近いことも大切ですが、山小屋の場所や特徴を考えて選び、出来る限り疲れを取ることも大切です。

②山役銭と入山料

江戸時代以前、富士山に登山するには「山役銭」というお金を納めました。このお金はお賽銭として納めるもので、各登山口によって納める金額は異なりました。吉田口で徴収する山役銭は、古くは領主に納めましたが、1688~1703年以降、山中四ケ所の役場と御師に配分されることになりました。

2014年から「富士山保全協力金」として登山者に対し、環境保全の目的で任意の負担を求めるようになりました。お金を納める目的は異なりますが、今も昔も富士山に登るにはお金が必要です。

③登山届と山岳保険を忘れずに。

登山届(登山計画書)とは山岳遭難が発生したら、捜索救助の際に必要になる大切な情報です。

・氏名
・何月何日
・ルート名
・下山予定時刻

などの登山概要を簡単にまとめたもので、もし届け出を出さないまま遭難して死んでしまった場合、自殺の可能性を疑われ死亡保険金が出ない場合があります。「レジャー目的であること」や「帰ってくる意思があったこと」を証明するためにも届け出を出す方が賢明です。

なので、ほとんどの人が登山口のポストや警察へ提出していきます。

登山中の注意事項&マナー 編

①富士登山といえば、「高山病」

高山病は富士山に限らず、登山者を襲う病気のひとつです。標高が高くなると大気中の酸素濃度が低下して、体内の酸素が欠乏します。この酸欠が原因で起こることを「高山病」と呼んでいます。

高山病には、初期のごく軽い症状から、死に至るような病状もあります。高山病にかかると次のような症状が現れます。

・頭痛・食欲減退・吐き気・不眠・顔や手のむくみ・放屁

個人差がありますが、症状が現れるのは大体3000m付近です。もし、少しでも体に異変を感じたらそれ以上は決して高度を上げず、近くの山小屋に入るなどをして低酸素状態に身体を慣らすことに専念してください。暖かい場所で身体の力を抜いて休みましょう。

主な予防方法としては次のことが挙げられます。

・高地(3000m付近)に到着直後、激しい運動は避ける。
・睡眠薬などの服用は避ける。
・水分を十二分に摂る。アルコール以外の飲み物なら何でも構いません。
・炭水化物を多くとってください。ただ、米やめん類では低酸素で消化機能が低下されるので、食べ過ぎに注意してください。消化薬の服用は問題ありません。
・行動中は深呼吸を心がけてください。休憩のたびに、ゆっくり、深く20回以上は深呼吸しましょう。

例外として、高山病はかかりやすい人がいるのも事実です。初心者ではなく、何度も3000m級の山の登山経験があるにも関わらず、行くたびに高山病に悩まされている登山家もいます。個人個人で出来る最低限のコト(前日までの体調管理・登山中のペース配分)をして、高山病にかかる確率を下げましょう。

②環境マナーを守りましょう。

富士山は、富士山を愛する多くの人々による保全と適正な取り組みにより、2013年に世界文化遺産への登録が決定しました。特に5合目からは国立公園特別保護地区に指定されていて、自然保護のための厳しい規制がかけられています。富士山には、溶岩洞穴や溶岩樹型などの天然記念物や多くの史跡もあります。このような貴重な自然や歴史的資源を大切にすることが重要です。

また、以下の禁止事項も必ず守ってください。

・動植物の採取禁止
・登山道以外の歩行禁止
・溶岩や石の持ち出し・移動の禁止
・建造物や岩・石などへの落書き禁止
・テント設営や焚火の禁止

③山頂は真夏でもチョー寒い?!

登山道は整備されているので、観光登山として山頂をめざすことができます。老若男女を問わず、毎年約30万人が8合目以上を登っています。しかしながら、標高3000mを越えるため、そこは過酷な状況があります。例えば真夏でも山頂の夜明け頃の気温は平均5度。多くの人が山頂の寒さに悲鳴を上げます。防寒着は必要以上に持っていきましょう。

下山中の注意事項 編

①富士山は下山も大変!ペース配分に要注意。

登山も大変ですが下山も楽ではありません。むしろ下山の方が大変かも…。

なぜなら平均的なペースで3時間も下り続けなければならないからです。特に体力を消耗していたり、足を痛めていると、さらに所要時間が増えてしまうので余計に登山前の準備運動は入念にしましょう。飲み物、行動食も下山の分まで十分に残しておいてください。

下りは登りよりも多少スピードが出てしまいますが、抑え気味にして自分のペースを守って下りることが大切です。足首をひねりやすくなるので、所々で足首やふくらはぎをほぐす運動も忘れずに。

傾斜が急な岩場では、より歩幅を狭くすることを意識して、大きな岩を避け、ゆっくりと安全な足場を探しながら下山しましょう。

②登山道の譲り合いを。

狭い登山道では原則として登りが優先です。お互い「譲り合いの心」で、登下山しましょう。夏山期間中、時間帯によっては、登山道が混雑する場合があります。

また、登っている時に前が進むのが遅いからと言って追い越していく登山者もいます。

絶対にやめてください。

無理に追い越そうとすると登山道を外れ、特に夜間は転倒や落石の原因ともなるため大変危険です。周りの人のためにも自分よがりな登山はやめましょう。

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